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奴隷が御主人様から逃げた

画像 014



一週間ずっと御主人様と一緒に出掛けていました。
東京・横浜で過ごしていました。
こちらも桜が満開。
芝生でのんびり花見をして楽しんでいました。

実はね、初日に奴隷と御主人様にはゴタゴタがありました。
待ち合わせが上手くいかず御主人様とすれ違ってばかり。
前日に仕事で出掛けていた奴隷は、違う駅から新幹線に乗り、同じ新幹線の中で御主人様と落ち合う予定でした。
奴隷がスケジュールどおりに駅に着くと御主人様からメールが。
「う~ん、間に合わん」と一言。
はいはい、分かりました。これはいつもの事。
新幹線2本も遅れるなんて.....ふう~、結局一時間半の待ちです。
もうすでに駅に着いていた奴隷は本屋に入り小説を買う。
「小説一冊買ったからカフェで過ごしてるね。今度は遅れないでね」とメールを送る。
寝坊したんだろうなと思いながら、カフェオレを飲みながら小説を読んでいた。
少したって御主人様からメールが来ました。
「遅れとらん。予定通りだ。○号車」
それを見た奴隷は焦ってしまった。
「え?予定通りって事は、最初の予定の新幹線に乗れたって事?。ええっ!どうしよう、その新幹線あと5分でここに着くじゃない」
奴隷は急いでカフェを出て、新幹線ホームに向かった。
「え!乗ったの? すぐホーム行きます」 慌ててメールを送る。
ホームに上がるともう新幹線は着いている。
奴隷は飛び乗り、○号車に向かった。

ところが......御主人様がいない。

あれ?あれ?予定通りの新幹線ってこれでしょ。なんでいないの?
奴隷がこの新幹線じゃないと気付いた時はもう遅かった。
新幹線は発車していたんです。
「○時のだ。今、○○だ」
今頃、そんなメールが届く。
....遅いよ....ああ....この新幹線じゃなかったのね....
奴隷はため息を一つつくと空いている座席に腰掛け、御主人様にメールを送る。
「ごめんなさい。一つ前に乗っちゃった。急いで飛び乗ったから確認する時間なかった。東京駅で待ち合わせましょう」
「わかった」 と御主人様からメールがきた。


東京駅で奴隷は再び、御主人様を待つ。
さっき買った小説を読みながら待っていた。
すると、そこに大きな影が近づく。
奴隷が顔を上げると、御主人様だった。
いきなり御主人様が奴隷の髪の毛をガシッとつかみ上げ、怖い顔で「何しとんじゃ~このやろう!」と怒る。
そこは新幹線出入口でたくさんの人がいた。
奴隷は髪をつかまれ、苦悶の表情で御主人様を見た。


なんで?なんで私が怒られんの?一時間半も待っているのは私でしょ。遅れてきてなんで怒るの?なんで最初の一言がそれなの?


心の中でそう言っていた。
今まで御主人様が遅れてきた事に奴隷は怒る事はなかった。
この人はそういう人だと知っているから。
でも、逢って最初の一言目がそれってオカシイでしょ。
「遅れてゴメン」 まずは普通そう言うでしょ。
その後、奴隷が間違えて乗ったことを叱るべきじゃないの。
なんだか怒りが、ふつふつ沸いてくる。

御主人様が「○○に行くぞ。着いて来い」
そんなような事を言っていたが、その後、何をしゃべっているのか奴隷の耳には全く入らなかった。
御主人様が腕時計を見て、その方向に向かおうとした時、奴隷はもういなかった。

奴隷は何も言わず、くるっと向きを変え、スタスタと反対方向に歩いていたからだ。
御主人様が気付いたときは奴隷はもう人ごみにまぎれて分からなくなっていた。

そう。
奴隷は消えたのです。
御主人様の前から消えたのです。

画像 006


滅多に怒ることの無い私も、ごくたまにムカつくことはあります。
そういう時、すぐ私はその人から離れようとします。
ムカついている時、一緒にいると、もっと悪くなりそうだから。
とりあえず間を置くのです。
たいてい30分もしないうちに怒りは消え、自分も悪かったかなって思ってくるの。

今回も自然に身体がそう動きました。
今、一緒にいても私ダメだ。少し離れて冷静になろう。
そのへんの電車に乗り込み、御主人様にメールします。
「一人で頭冷やしてきます。用事に行ってきてください。ごめんなさい」
そしてケイタイの電源を切りました。


電車に乗りながら、一人考えます。
「御主人様のバカ。....でもそういう人だって分かってる、分かってるよ....私がちゃんと確認すれば良かったのにね....でもムカついて逃げちゃった....私、奴隷なのに反抗しちゃった....」
すぐに反省してしまいます。


とりあえず横浜まできました。
ホテルはいつものところです。
御主人様に謝ろうとケイタイの電源を入れると着信やメールがきています。
メールを開くと、奴隷が消えてすぐのメールのようでした。
「どこにいる」
「今から○○に行く。すぐ連絡の事」
「ダメだ。一緒に来るんだ。総武線エレベーターで待つ」
などとメールがきていました。
留守電には、
「イライラしておかしくなりそうだ。どこにいるっ」
最高潮に怒っている時の御主人様の声です。

元に戻った奴隷は、その御主人様の声に震えてしまいました。
....わ~ん、どうしよう。怖いよ~。私、逃げちゃったよ~....
逃げてからもう一時間すぎてます。
さっきの留守電、鬼のような声だった。

画像 032



御主人様にメールし、謝りました。
御主人様から電話があり、今、千葉まで来てるから、先にホテルに入っていなさいと言われました。
その声はもう怒ってなかった。
「はい」 と返事をしたものの、その場から動けません。

クイーンズスクエアのソファーに座り、人の流れを眺めていました。
移転した店舗跡に白いソファーがいくつか並べられ、通りから奥まっているので人の目も気にならない場所です。
そこに腰をかけ、ただぼんやり眺めていました。
もうチェックインの時間はとうに過ぎています。
でもホテルに行く気にならず、三時間以上そこに佇んでいました。
怖かったんでしょうね。

御主人様の怒りも怖かったけど、そんな奴隷もういらないって言われるのが怖かったんだと思います。
去る者は追わず。
御主人様がいつもそう言ってたもの。


結局、夜7時過ぎてもそこから動けなかった。
5~6時間ここで過ごしていた事になる。
御主人様がホテルに行っても奴隷はいないので、どこにいるかと電話がある。
「今、行きます」
そう答えたものの、一時間してようやく部屋の前まで着いた。
すぐ目の前にあるホテルなのに、足が前に行こうとせず、躊躇する。
何回も御主人様から電話があった。
普通にいけば5分もかからないはずなのに。
部屋の前まで行ってもドアのピンポンが押せず、その場にうずくまる。
捨てられた子猫のようにその場にしゃがみこんでいると、ドアが開いて御主人様が奴隷を見つけてくれた。

絶対叩かれるだろうと思っていた。
蹴られるだろうと思っていた。
捨てられるかもしれないと思っていた。


怯える奴隷を立たせ、何も言わず御主人様が奴隷の服を脱がしていく。
奴隷は生まれたままの姿で、下を向いていた。
「心配させんじゃねえ。何回電話したと思ってるんだ」
怒っている声ではなかった。
「ごめんなさい。戻ろうと思ってるのに怖くて戻れなくなっちゃったの。御主人様のところに帰りたかったのに帰れなくなりました」


御主人様が奴隷の顔をじっと見ながら聞く。
「お前には俺が必要か。俺から離れたいか」
奴隷は顔を下に向けた。
御主人様の顔が見れなかったからだ。
「こっちを見んか。俺といたいのか、離れたいのか」
「....一緒にいたい....です....」
「じゃあ、離れるんじゃねえ!分かったな」
「....はい....」


ベットの中で抱きしめながら、奴隷が消えた理由を聞かれた。
「....なんで怒られるんだろうって考えて....」
「お前が隣にいなかったからだ」
「....メール見て急いで新幹線飛び乗ったら発車しちゃったんだもん」
「お前の席をとっておいたのに来ねえから腹立ってな。なんでいねえんだ、このやろうってな」
「....そんな....」
「いいか、俺はワガママなんだ。俺がどんなに理不尽な事を言っても、それでもちゃんと着いて来い!」
「ふえ~ん。知ってる...御主人様ワガママなの知ってるもん....でもムカついたんだもん。ふえ~ん」



「お前が帰ったら終わりだと思ってだぞ」
「分かってる...分かってるから、動けなくなってたの....だって終わりになるのヤダったの....ぐすん」


ようやく仲直りできました。
4年目で初めての御主人様に反抗しました。
御主人様、ごめんなさい。


でもよく分かりました。
この人から離れたくないんだって。
私はこの人が好きなんだって。
ずっと御主人様といたいんだって。
改めて感じました。



2010/04/13 14:03 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(3) | page top↑
<<あ!見て~イイ男とイイ女が歩いてる~♪(^^) | ホーム | 御主人様の看病しました>>
コメント
はじめまして、
この場合ご主人も心配だったはずです。
でも、良いんじゃない。お互いが求め合うことを再認識できたんだから。

【2010/04/16 00:00】 URL | 出張族 #-[ 編集] | page top↑
くそ~!惜しい(-。-;)
もうちょっとでカレンさん奪えたのに
カレンさんが一人で悲しんでたならオレ飛んでくよ↑↑


でも可愛いよね♪
カレンさんみたいな女性は、ケンカしても、より一層大事にしたい女になるんだよな
素直なカレンさんだからだよ

男も女もケンカした時に相手の本性が見えるからね
恐ろしいくらい豹変する女いるからな(°д°;)
人のせいにして絶対自分が悪いとは認めない奴
愛が冷める瞬間だね

【2010/04/13 22:39】 URL | ケン #-[ 編集] | page top↑
ああ、良かった~!仲直りできて!
めちゃくちゃハラハラしましたよ!

カレンさんの気持ち、すごくすごく分かります。
私が奴隷になりたての頃、主とはぐれてめちゃくちゃ怒られた時のことを思い出してしまいました。
そのころ私は大そう生意気な奴隷だったので、思い切り反抗的な態度をとってしまいました。
だって、言われた通りの場所で待っていたのに会えなくて、理由も聞かずに頭ごなしに怒られたので、それを理不尽だと感じてしまったのです。

でもやはり御主人様というのは、基本「ワガママ」なのものなのですね。
「自分のワガママをどこまで聞き入れてもらえるか」を試してる駄々っ子みたい…と思うときがあります。
そういうところが愛しかったりもするのですが。

でも今回みたいに一瞬そんな行き違いがあっても、カレンさんのように素直に可愛らしく本心をさらけ出せればすぐに仲直り、ですよね! 
【2010/04/13 21:25】 URL | はる #-[ 編集] | page top↑
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